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徹底レビュー:頑丈過ぎる「Galaxy S7 Active」に高評価、それでも “惜しい”理由

Samsung Electronicsの「Galaxy S7」を頑丈なコーティングで包んだら、市場最高級の丈夫なスマートフォンの1つになる。しかし「Galaxy S7 Active」は、Galaxy S7を丈夫にしただけのスマートフォンではない。バッテリー容量の拡張、カスタマイズ可能な側面のボタン「アクティブキー」の搭載に加え、幾つかの大きなアップグレードが施されている。そのため、丈夫かどうかにかかわらず、市場で最高級のスマートフォンの1つとなっているのだ。

Galaxy S7 Activeはすばらしいスマートフォンだが、残念なことに購入できるユーザーは限られている。本稿執筆時点で、Galaxy S7 Activeはキャリア限定スマートフォンとしてAT&Tでのみ販売されている(価格は795ドル)。端末にはAT&Tのロックがかかっているため、AT&TユーザーでなければGalaxy S7 Activeを使用できない。

本稿では、Galaxy S7 Activeの長所と短所を詳しく紹介する。

記事

●構造とデザイン

全ての頑丈なデバイスにいえることだが、デザイン面は多少の不満を受け入れる必要がある。Galaxy S7 Activeが不格好というわけではないが、Galaxy S7には敵わない。Galaxy S7は金属とガラスで構成されたスタイリッシュな流線型のデザインだったが、Galaxy S7 Activeでは強化金属フレームとなり、四隅は分厚いゴムでガードされている。背面はテクスチャ加工パネルに変わった。

デバイスの右側には、電源ボタンに加え、SIMカードとリムーバブルストレージの両方を取り付けるスロットがある。左側にはテクスチャ加工されたアクティブキーと音量調節ボタンが用意されている。画面下部には物理的な3つの制御ボタンがある。そのうち、ホームボタンは触り心地が滑らかで、指紋センサーが組み込まれている。また、デバイスの下部にはスピーカーとmicroUSB充電端子、上部には3.5ミリヘッドフォンジャックがある。

Galaxy S7 Activeは、Galaxy S7には及ばないものの、頑丈なスマートフォンにしては薄いボディーをしている。サイズは148.8(高さ)×74.9(幅)×9.9(厚さ)ミリで重さは185グラムと、非常に持ちやすい。比較的薄型のデザインとテクスチャ加工背面パネルのおかげで、片手で簡単に操作できる。Galaxy S7 ActiveはGalaxy S7(厚さ7.8ミリ、重さ151.9グラム)ほど薄くも軽くもない。しかし京セラの「Kyocera Duraforce」(厚さ13.9ミリ、重さ200グラム)といった他の頑強なスマートフォンに比べれば相当軽い。

Galaxy S7 Activeは、MIL-STD-810G耐久テスト規格に準拠し、同レベルの耐久性を維持している。つまり、Galaxy S7 Activeは、極度の高温/低温や衝撃、振動、圧力、高地などに耐えることができるのだ。また防水規格「IP68」の防水機能がうたわれている。これは、水深1.5メートルで30分の水没に耐えられることを意味するのだが、Galaxy S7 Activeが水による損傷を受けたという報告が複数ある。とはいうものの、TechTargetが何度も手荒に扱ったり落としたりするテストをしても、特に問題は発生しなかった。そのため、Galaxy S7 Activeは水周りでの使用にはあまり適していないかもしれないが、振動や衝撃には容易に持ちこたえるといえる。

 

●ディスプレイ

Galaxy S7 ActiveとGalaxy S7でほとんど違いがなくてありがたい領域の1つがディスプレイだ。同じ5.1インチのQHD(解像度2560×1440ピクセル)で、精彩な557ppiの画面が採用されている。Galaxy S7のレビューでは、これを眺めるのが楽しくなるディスプレイだと評価した。色は深みがあり見事に調和している。レビューに使用したGalaxy S7は、明るさの設定を低く設定していても、画面は明るかった。視野角は素晴らしく、ディスプレイは直接光が当たっても見やすいので、屋外活動の素晴らしいパートナーになる。Galaxy S7 Activeもスリープ中でもディスプレイに情報を表示する「Always On Display」機能に対応しているので、スマートフォンのロック解除や、画面を完全にオンにしなくても素早く簡単に通知を確認できる。

 

●パフォーマンス

Galaxy S7 Activeは、Qualcommの「Snapdragon 820」プロセッサを搭載し、RAM 4GB、内蔵ストレージ32GBを備える。パフォーマンスは主力機種並みだ。microSDを使ってストレージをさらに最大256GB追加できるので、写真やビデオ、アプリケーションなどを保存する十分な余地がある。パフォーマンスをPrimate Labsのベンチマークテストツール「Geekbench 3」で測定したところ、Galaxy S7 Activeのスコアは高く、5473だった。これはGalaxy S7のスコア5334に勝る。Galaxy S7と同様、Galaxy S7 ActiveはGoogleの「Android」OSを搭載した市販スマートフォンの中で処理性能の高い機種の1つといえるだろう。ゲームとアプリケーションは何でも高速で実行できる。

 

●ソフトウェアと機能

Galaxy S7 Activeは、Googleの「Android 6.0.1」(Marshmallow)にSamsungの「TouchWiz」スキンを適用したOSを実行する。TouchWizに対する意見は分かれているが、TouchWizはAndroidのソフトウェアの見栄えを良くするものなので、TechTargetではおおむね好意的に評価している。

Galaxy S7 ActiveのTouchWizは、Galaxy S7のものと非常に似通っており、ホーム画面やレイアウト、アプリケーションは全く同じだ。これはつまり、Galaxy S7にもあった「ブロートウェア」(使用頻度が低いわりにコンピュータリソースを圧迫するソフトウェア)が、残念ながらGalaxy S7 Activeにプリインストールされているということでもある。Samsungの「Samsung Gear」アプリケーションや「Samsung Milk Music」「S Health」「S Voice」など、Samsungブランドの多数のアプリケーションがGalaxy S7 Activeにあらかじめインストールされている。

Galaxy S7 Activeで優秀な機能の1つが、画面を2つのアプリケーションに分割することができる「マルチウィンドウ」モードだ。このモードが全てのアプリケーションに対応しているわけではないが、Googleの「YouTube」ビデオを見ながらテキストメッセージを作成できるのは非常に良い。

だが、Galaxy S7 Activeの最も象徴的な機能は、「アクティビティゾーン」だ。Galaxy S7 Activeにはユーザー像が非常に具体的に設定されており、アクティビティゾーンがそのユーザーをこの上なく満足させるのは間違いない。アクティブキーを押すだけでアクティビティゾーンスイートが起動し、コンパスの表示や天気の追跡、S Healthの起動など、さまざまな便利機能を利用できる。アウトドア愛好家にとって、Galaxy S7 Activeは適したスマートフォンの1つだろう

Galaxy S7 Activeは、他にも巧妙なセーフティ機能が組み込まれている。アクティブキーをダブルタップすると、「エマージェンシーゾーン」が表示される。エマージェンシーゾーンは、1回のタップで即座に119番通報ができる。またこの動作をカスタマイズして、保存してある任意の緊急連絡先にあらかじめ作成しておいたテキストメッセージを送信することもできる。音声が必要な場合は、ビデオや音声のフィードを送信することも可能だ。

アクティブキーの機能をもう少し制御したい人のために、このキーはカスタマイズしてさまざまなアプリケーションを起動できるようになっている。独自のアプリケーションスイートを作成できたら素晴らしいのだが、残念ながらそれはできない。とはいえ、任意の目的のアプリケーションを素早く起動できる。

 

●カメラ

Galaxy S7から引き継がれたもう1つのうれしい機能が、1200万画素カメラと500万画素正面カメラだ。デュアルピクセル技術が組み込まれた背面カメラは、パフォーマンスが高い。ハイキング中や薄暗い部屋で撮影すると、ほとんどのカメラではザラザラでゆがんだ写真になるが、Galaxy S7 Activeは鮮明な写真を撮れるので安心だ。当然ながら、Galaxy S7 Activeは照明が明るい場所での使用にも適している。ただし、Galaxy S7のように色が少し鮮やかになり過ぎる傾向がある。TechTargetとしては、より鮮やかに見えるのは実際は好ましいと考えている。しかし、写真を完全に正確な色で撮りたい場合は、鮮やか過ぎるのが少し問題になるだろう。このようにちょっとした難点があるが、それでもGalaxy S7 Activeが搭載しているのは市場で評価の高いカメラの1つであるといえる。

 

●バッテリー持続時間

大容量の4000mAhバッテリーは、Galaxy S7 Activeの大きな強化点といえるだろう。Galaxy S7の3000mAh、Galaxy S6 Activeの3500mAhと比べると、増強されている。画面の明るさを最大に設定して、Wi-Fi経由で「Netflix」で動画をストリーミング再生したところ、テストしたGalaxy S7 Activeでは12時間15分もバッテリーが持続し続けた。Samsungの「Galaxy S7 Edge」のバッテリー持続時間が10時間48分で十分だと思っていたが、Galaxy S7 Activeはその持続時間を上回っている。Always On Displayを有効にした状態では、バッテリーは1回の充電で数日間持続する。そのため、Galaxy S7 Activeはハイキングやキャンプに最適なスマートフォンといえる。

●結論

Galaxy S7 Activeの頑丈さを重視したデザインは、Galaxy S7の洗練されたデザインには及ばないかもしれないが、頑丈を売りにするスマートフォンとして魅力的だ。軽量で持ちやすい。Galaxy S7 Activeは、強力な性能、薄暗い場所でも使えるカメラ、美しいディスプレイなど、Galaxy S7の優れた属性をそのまま全て備えたうえに、バッテリー持続時間が強化され、幾つかの新機能も追加されている。

とはいえ、Galaxy S7 Activeは完璧ではない。もともと高価なGalaxy S7よりもさらに100ドル高いうえ、利用できる通信事業者が限られているため、多くの消費者は最初から購入できないのだ。水ぬれでデバイスが故障するという報告が多数あるのはあらためて指摘するまでもない。キャリアが限定されているのが厳しい制約になっているが、現在AT&Tを利用している場合はGalaxy S7 Activeが素晴らしい選択肢となる。

 

●長所

・飛散防止仕様の美しいディスプレイ

・強力な性能

・薄暗い状況で撮れるカメラ

・素早く充電できる大容量バッテリー

●短所

・AT&Tでしか利用できない

・高額

・従来の主力機種より厚みがある

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